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HAND / FINGER PAIN

手の痛み、指の第一関節の痛み

指先の関節痛や腫れは、へバーデン結節をはじめとする変形性関節症や関節炎など、
複数の疾患が関係している場合があります。

院内の様子

放置すると関節の痛みや可動域制限、変形が進行し、日常生活での細かい動作に支障が出る可能性があります。気になる症状はお早めに北千住整形外科へご相談ください。

CHECK

このような症状はありませんか?

✓手指の関節が腫れて痛む
✓指の第一関節(DIP関節)が腫れて曲げ伸ばしがつらい
✓握りこぶしをしっかり作れない
✓手や指がスムーズに動かせない
✓指の関節の甲側に水ぶくれのような腫れ(ミューカスシスト)ができている

これらの症状をそのまま放置すると、関節の痛みや可動域制限、変形が進行し、日常生活での細かい動作に支障が出る可能性があります。
気になる症状があれば、早めの受診をおすすめします。

DISEASES

手の痛み、指の痛みを引き起こす代表的な疾患

バネ指(腱鞘炎)

指の曲げ伸ばしで「カクン」と引っかかる、腱鞘の炎症

指を曲げ伸ばしする腱が通るトンネル状の組織(腱鞘)が炎症で狭くなり、腱の動きがスムーズにいかなくなる疾患です。曲げ伸ばしの途中で指が引っかかったり、「カクン」と弾かれるような症状が特徴で、進行すると指が動かなくなったり強い痛みを伴うようになります。手の使いすぎのほか、更年期以降の女性、妊娠・出産期、糖尿病や透析治療中の方に多くみられます。親指・中指・薬指での発症が多いですが、すべての指に起こる可能性があります。

ばね指のイメージ

主な症状

  • 指の曲げ伸ばしの途中で引っかかる感覚がある
  • 指が急にカクンと動く(弾発する)
  • 指の付け根に腫れや痛みがある
  • 朝起きた時に指がこわばって動かしにくい
  • 指が曲がったまま伸びなくなることがある など

検査

特徴的な動きの異常と圧痛部位から診断がつきますが、進行度評価や他の疾患除外のための検査を行う場合があります。動作確認で曲げ伸ばし時の弾発現象を評価し、エコー検査で腱や腱鞘の肥厚・炎症状態を確認します。

治療

保存療法が第一選択です。指や手を使う動作を控える安静・装具療法、薬物療法(消炎鎮痛薬の内服・外用)で炎症を抑え、症状が持続する場合は腱鞘内へのステロイド注射を行います。保存療法で改善しない場合は腱鞘切開術が適応となるため、適切な医療機関をご紹介します。早期治療で改善しやすい疾患ですが、放置すると指が固まる恐れがあるため、お早めにご相談ください。

マレットフィンガー(槌指)

突き指などで指先が垂れ下がったまま伸ばせなくなる外傷

突き指やボールが指先に当たるなどの外傷によって、指を伸ばす腱が切れたり(腱性槌指)、腱が付着する骨の一部が剥がれる(骨性槌指)ことで発症する指の外傷です。指先(DIP関節)が下に垂れ下がったまま伸ばせなくなるのが特徴で、スポーツや日常生活で比較的よく起こる外傷のひとつです。

主な症状

  • 指先が曲がったまま伸ばせない
  • 指先を動かそうとすると痛みがある
  • 指先が腫れている
  • 受傷時に「パチッ」とした感覚があった
  • バレーボールなど球技後に指先の動きがおかしい など

検査

視診・触診で指先が伸びない状態(DIP関節伸展不能)を確認し、X線検査で骨折の有無や骨片のずれの程度を評価します。必要に応じてエコー検査で腱断裂の有無や損傷範囲を確認します。

治療

第一選択は保存療法です。DIP関節を伸ばした位置に保つ専用のスプリント固定を6〜8週間連続で装着します。装具を外すと腱が再断裂する恐れがあるため慎重な管理が必要で、固定期間中も他の関節は動かして拘縮を予防します。骨片が大きくずれている場合や保存療法で改善しない場合は手術(ピンニング固定や骨接合術)が検討されるため、適切な医療機関をご紹介します。

手根管症候群

手首で正中神経が圧迫され、親指〜薬指にしびれが出る疾患

手首にある「手根管」という狭いトンネル内で正中神経が圧迫されることで発症する疾患です。親指、人差し指、中指、薬指の一部にしびれや痛みが出るのが特徴で、進行すると親指の付け根の筋肉がやせ、物をつかむ力が低下します。40〜60代の女性に多く、更年期や妊娠・出産期、糖尿病や透析治療中の方にも発症しやすい傾向があります。

手根管症候群のイメージ

主な症状

  • 親指〜薬指にかけてしびれや痛みがある
  • 夜間や早朝にしびれや痛みで目が覚める
  • 手を振るとしびれが一時的に軽くなる
  • 親指の付け根の筋肉がやせてきた
  • 細かい作業や物をつかむ動作がしづらい など

検査

しびれの分布や発症状況を確認したうえで、手首を叩いて指先にしびれが走るかをみるティネル徴候、手首を曲げてしびれが誘発されるかをみるファーレンテストで診断を補助します。神経圧迫の程度を数値で評価する神経伝導速度検査が必要な場合は、専門機関へご紹介します。

治療

軽症〜中等症では保存療法を行います。夜間に手首を安定させるスプリントを装着する装具療法、薬物療法(消炎鎮痛薬やビタミンB12製剤による神経保護)を行い、症状が強い場合は手根管内へのステロイド注射を行います。長期間改善が得られず筋萎縮が進む場合は手根管開放術が選択されるため、適切な医療機関をご紹介します。

デュピュイトラン拘縮

手のひらの腱膜が厚く短くなり、指が伸びなくなっていく疾患

手のひらの皮下にある腱膜(手掌腱膜)が厚く短くなり、徐々に指が曲がったまま伸びなくなる疾患です。初期は痛みがほとんどなく、小さなしこり(結節)や索状物が手のひらに現れ、進行すると指が手のひらに引き寄せられるように曲がっていきます。50歳以上の男性に多く、糖尿病、アルコール摂取、喫煙、遺伝的素因などが発症に関与するとされています。

主な症状

  • 手のひらに硬いしこりや索状物がある
  • 指がまっすぐ伸びなくなってきた
  • 指を広げにくくなった
  • 手のひらの皮膚がへこんだように見える
  • 手袋をはめづらい、ポケットに手を入れにくい など

検査

視診・触診で手のひらの硬結や索状物、指の屈曲拘縮を確認し、拘縮の角度や指の動きの制限を測定して進行度を評価します。画像検査は基本的に不要ですが、必要時にはエコーやMRIで腱・腱膜の状態を確認します。

治療

軽症では進行予防のためのストレッチ指導(指伸展運動)、悪化予防を目的とした装具療法(スプリント)を行い、疼痛や炎症がある場合はステロイド注射を行うことがあります。拘縮が進み日常生活に支障がある場合は、肥厚した腱膜を切除する腱膜切除術(皮膚移植を併用することもあります)が検討されるため、適切な医療機関をご紹介します。

母指CM関節症

親指の付け根の関節の変形。つまむ・ひねる動作で痛みます

親指の付け根(手首寄り)のCM関節に変形性変化が生じる疾患です。親指を開く・つまむ・回すといった動作の繰り返しにより関節軟骨がすり減り、炎症や痛みが生じます。進行すると関節が変形し、物をしっかり握ったり、つまんだりする動作が難しくなります。40歳以上の女性に多く、更年期以降のホルモンバランス変化や長年の手の使用が発症に関与すると考えられています。

主な症状

  • 親指の付け根(手首寄り)が痛む
  • ペットボトルや瓶のふたを開ける動作で痛みが出る
  • タオルを絞る動作がつらい
  • 親指の付け根が腫れてきた
  • 物をつまむ動作がしにくくなった など

検査

動きや痛みの部位が特徴的で、触診と動作確認でおおよその診断が可能です。親指付け根の腫れや変形の有無を確認し、つまむ・ひねる動作で痛みの再現性を評価します。X線検査で関節裂隙の狭小化や骨棘形成を確認します。ドケルバン病やTFCC損傷など、他の疾患との鑑別診断も重要です。

治療

多くの場合、保存療法で症状の軽減が期待できます。CM関節を安定させる専用サポーターやテーピングによる装具療法、薬物療法(消炎鎮痛薬の内服・外用)、疼痛が強い場合の関節内ステロイド注射を組み合わせます。長引く疼痛にはPRP療法やエクオールなどの補助療法(自費診療)が選択肢となる場合があります。保存療法で改善が得られない進行例では、靱帯再建術や関節形成術が検討されるため、適切な医療機関をご紹介します。

ヘバーデン結節

指の第一関節(DIP関節)に起こる変形性関節症

指先の第一関節(DIP関節)に起こる変形性関節症の一種です。関節に炎症や変形が生じ、痛み・腫れ・動かしにくさといった症状が現れます。すべての指に症状が出る可能性があり、進行すると第一関節の背側に粘液嚢腫(ミューカスシスト)を伴うこともあります。特に40歳以降の女性に多くみられ、更年期以降のホルモンバランス変化の関与が考えられています。手や指の使いすぎや遺伝的要因(家族歴)も関係するとされています。

ヘバーデン結節のイメージ

主な症状

  • 指の第一関節が赤く腫れている
  • 関節にズキズキした痛みがある
  • 指の背側に水ぶくれのような腫れがある
  • 握りこぶしがしっかり作れない
  • ボタン掛け、書字、スマホ操作など細かい動作がしづらい など

検査

見た目で診断できる場合もありますが、関節リウマチや痛風など他の関節疾患との鑑別のため、検査を行うことがあります。問診・触診で症状の経過や痛みの部位を確認し、X線検査で関節裂隙の狭小化、骨棘、変形の程度を評価します。必要に応じて血液検査で関節リウマチや炎症性疾患との鑑別を行います。

治療

保存療法が第一選択です。薬物療法(消炎鎮痛薬の内服・外用)で炎症と痛みを軽減し、装具療法(スプリントやテーピング)で関節を安静に保ち、理学療法で関節可動域を維持して負担を減らします。更年期以降の女性ではエクオールによる補助療法、炎症や痛みが持続する場合はPRP療法(いずれも自費診療)が選択肢となる場合があります。痛みや変形が強い重度例では、関節固定術や関節形成術が検討されるため、適切な医療機関をご紹介します。

ブシャール結節

指の第二関節(PIP関節)に起こる変形性関節症

指の第二関節(PIP関節)に生じる変形性関節症の一つで、関節の軟骨がすり減ることで変形し、腫れや痛みが現れる疾患です。症状には個人差があり、痛みを伴わず変形のみ進行する場合もあります。特に40歳以降の女性に多くみられ、ホルモンバランスの変化や遺伝的要因、手の使いすぎなどが関係していると考えられています。

主な症状

  • 第二関節(PIP関節)が赤く腫れている
  • 関節がズキズキ痛む、こわばりがある
  • 第二関節が変形してきた
  • 可動域が狭く、箸やペンの操作がしづらい
  • 雑巾を絞る、ボタンを留める作業が難しい など

検査

外見で診断が可能なことも多いですが、他の疾患との鑑別や変形の程度を確認するため、X線検査で関節裂隙の狭小化、骨棘形成、変形の進行度を評価します。

治療

薬物療法で炎症・痛みを軽減し、装具療法(スプリントやテーピング)で関節の安静を保ち、理学療法で可動域維持と周囲筋肉の強化を行います。ホルモンバランスの影響が考えられる場合はエクオール、症状が持続する場合はPRP療法(いずれも自費診療)が補助療法の選択肢となることがあります。強い痛みや変形が日常生活に大きく影響する場合は、関節固定術や関節形成術が検討されるため、適切な医療機関をご紹介します。

関節リウマチ

免疫の異常により関節に炎症が起こる自己免疫疾患

免疫の異常によって関節に炎症が生じる自己免疫疾患です。関節の腫れや痛み、朝のこわばりが特徴で、進行すると関節が破壊されて変形し、日常生活に支障をきたすことがあります。炎症が関節にとどまらず、血管や内臓、目など全身に及ぶケースもあります。

女性に多く発症し、本来体を守るはずの免疫が誤って自分自身を攻撃することで起こりますが、詳しい原因は未解明です。遺伝要因に加え、ウイルス感染、ストレス、喫煙などの環境要因が関与すると考えられています。

関節リウマチのイメージ

主な症状

  • 朝起きた時に手がこわばる
  • 手指の関節が腫れている
  • 関節を動かすと痛みがある
  • 関節の変形が進んできた
  • 疲労感や微熱が続く
  • 倦怠感や貧血、目の乾燥を伴う など

ヘバーデン結節との違い

関節リウマチ

  • 複数関節(特にPIP関節やMP関節)に症状が出現
  • 左右対称に出ることが多い
  • 朝に数時間続く手のこわばり
  • 関節以外に全身症状を伴うことがある

ヘバーデン結節

  • 主に第一関節(DIP関節)に限局
  • 全身症状はほとんどない
  • 症状は限られた関節に出る傾向がある

検査

早期診断・早期治療が進行抑制のカギです。問診・診察で症状の出現時期、部位、左右対称性を確認し、血液検査でリウマチ因子(RF)、抗CCP抗体、炎症反応(CRP・ESR)などをチェックします。X線検査で関節破壊や変形を、エコー検査・MRI検査で早期の炎症を確認します。

治療

当院では保存療法を中心に、症状や病勢に応じて専門医療機関と連携します。薬物療法(消炎鎮痛薬、必要に応じて抗リウマチ薬〈DMARDs〉や生物学的製剤)、理学療法(関節可動域維持・変形予防の運動療法)、装具療法(関節の安定化・負担軽減)を組み合わせて行います。

監修:北千住整形外科 院長
最終更新日:2026年8月21日 | 監修日:2026年8月21日

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